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【塾に生徒が集まらない原因】経営難から廃業する学習塾には共通点がある!

2021年7月16日
学習塾経営

学習塾に関する調査データによれば、直近5年間で学習塾の倒産件数は年々増加し、2018年には35件の大手学習塾が倒産しています。

 

一方入塾する生徒はずっと上昇傾向にあります。

 

ここでは学習塾の経営難の原因について、単に少子化ではくくれない実情を検討し、

 

塾の倒産・廃業・不振の本当の原因の解明と、改善、救済に迫ります。

 

塾に生徒が集まらない理由

 

市場状況による原因

 

①少子化による学生数の減少

ご存じのように、塾の生徒が減る原因として少子化により学生数も目に見えて人数が激減していることが挙げられていました。

 

しかし実情は上記のように少子化にもかかわらず塾に通う生徒数は上昇の一途をたどっています。

 

もう少し詰めた調査を実施すれば少子化は塾生の減少の一翼を担っていることがあり得るかもしれませんが、現行市場状況による原因としては排除して考えるべきものなのかもしれません。

 

②オンライン教材やYouTube教材による塾の需要の低下

 

現在のコロナ禍による社会状況では好悪にかかわらずオンライン教材等に頼らざるを得ないので、

 

オンライン教材等の普及により塾の需要が低下したのか、それともあまりにも長い間続くコロナ禍のため、

 

否応なくオンライン教材等が台頭してきたのか計りかねる状況です。

 

いずれにしても教育は実施しなくてはならないので、早くも学校に通う生徒さんの中でさまざまな二次被害が出ているものの(ひきこもり、自殺、退学等)病気の蔓延により、オンラインでの授業、副次的にYouTube教材に頼らざるを得ないというのが現状です。

 

 

特定塾の退塾の原因

 

①他塾と較べて特徴がない  

 

周囲に競合する塾が多い地域であれば生き残りは大問題ですから他塾とどのように差別化を図るかということが集客の要になります。

 

差別化で他をしのいでいた個別指導も、今はどこでも当たり前、授業料全額返金システム、夏の講習ディスカウント等が進み、月謝の安さだけでも生徒は集まりにくくなっています。

 

指導形態、授業料など以外で他塾と差別化してアピールできる部分がなければ、なかなか難しい部分があります。

 

 

②塾の立地が悪い(ライバルが多い、人通りが少ない)

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塾成功のカギは立地にあると言っても過言ではありません。

 

文教地区ともなればあたりに大手がひしめく状態、競合塾と生徒の奪い合いです。

 

特に地域にしっかり根差した塾が相手では不利な戦いとなります。

 

激戦区ではそれぞれ売りを持って集客していますから、ここで収益を間違いなく上げようと腰を据えて、他と差別化ができるセールス・ポイントを持たなければ存続は困難です。

 

また逆に人通りの少ないところもダメです。

 

そもそも人通りが少なければ、その塾を認知させることができません。

 

教室の存在自体が広告となることを考えると、その場所に人通りがあるのかないのかも重要な要素と言えます。

 

また、送り迎えできる家庭なら問題ありませんが、通塾の安全性という観点からも、人通りが少ないのは心配という家庭もあるため不利と言えます。

 

 

③チラシやHPなどの塾のマーケティングが弱い

 

チラシやHPがまず新規塾を知るきっかけになります。

 

高額を払ってここが弱ければ話になりません。

 

折込チラシによる集客は年々減少しています。

 

別の媒体でいくらでも塾情報は手に入るのでチラシの必要性が弱まっているのです。

 

チラシだけに頼らない集客をするべきです。

 

HPに魅力がなければ、塾の方針がないのではないか、モチベーションの低い塾なのではないかと思わせます。

 

その場で複数の塾のHPを見て、魅力を感じたらその先を読むわけですから、HPはまずもってトップページで「この塾、行ってみたい!」と思わせる内容でなければなりません。

 

検索するのは主に母親ですから、硬い表現やレイアウトを避けて、塾の路線を打ち出しましょう。

 

そして売りである他との差別化されたキャッチコピーを効果的に使用します。

 

 

経営改善!

 

市場状況への対策

 

①生徒単価を上げる

前述のように塾生の数は伸び続けているので、少子化は問題ではありませんでした。

 

他と差別化した勝算のありそうな方針にバージョンアップする時、同時に生徒一人一人の単価を上げましょう。

 

単価が上がると言っても高くても1万円程度のアップでしたら、良い授業をしてもらえることに納得し、ついてくる生徒はついてきます。

 

そこで辞める生徒はいずれ辞めます。

 

人数が減れば当然値上げ前より一時的に売り上げは減りますが、その分生徒が増えたときの収益は断然良くなります。

 

バージョンアップされたサービスのはずですので、更なる新規生徒獲得を狙って焦らずに行く手を見守りましょう。

 

 

②対面指導の魅力を強化

 

現状の個別指導塾はネットカフェみたいで個別指導と言っても対面指導ではないし静かな環境が保証されている訳でもない。

 

思わぬところで生徒の集中力を欠いていることがあるかもしれません。

 

オンライン授業が普及する今、対面での授業を強みにするのです。

 

今ならコロナ禍に対しても売りです。

 

本来の個別指導である対面指導には魅力がいっぱいあります。

生徒と馴染めば少しずつ話題も広がり、分からなくなっても誰に気兼ねすることもなく分かるまで聞き返すこともできます。

 

タイムテーブルをうまく作って当面土日も軌道に乗るまでやってみれば、個人塾ならではの差別化が図れる可能性もあります。

 

いい口コミから友人も来てグループを形成。

 

この方法なら学習管理もうまくできます。

 

 

教室独自の対策

 

①大手他塾ではできないキャンペーンや指導法

 

お友達紹介キャンペーンで紹介したほうもされる方もメリットがある、先の全額返金システム、今だけ授業料無料キャンペーン…以前から美容系の店やフランチャイズチェーンがやっている方法ですね。

 

このように塾にも浸透しきったキャンペーン以外で、小規模塾、個人塾だからこそできるし十分勝算が取れるキャンペーンを考えましょう。

 

大手、大手個別ではできないことや、その地域だからこそできることなどがあるはずです。

 

そしてそこに集客のコツ、塾なのに生徒が集まらないという負の螺旋から抜け出す術があるはずです。

 

 

②教室の移動を検討

 

やり直したいが、悪いイメージが染みついて集客できそうにない、そんな時は思い切って教室の移動も検討しましょう。

 

設備全体を手付かずの状態で出る居抜きという方法を使えば大幅にコストダウン。

 

逆にこの立地に塾を持ちたいと思っている方々にとっては、全てがもう揃っている状態で事業継承できるのでこちらもコストダウン、と双方にメリット。

 

すでに塾生もいるのであれば低リスクで開業できます。

 

辞める場合の解約手続き等はM&A仲介業者に任せ、譲渡してもらいましょう。

 

そして新しく開拓した教室に移動。

 

今度は居ぬき物件を手に入れる側です。

 

生徒は譲渡しても講師は一緒に来てもらうことができるかもしれません。

 

肝心なのは過去の反省からまっさらな気持ちで新規オープンすることです。

 

 

③SEO対策やチラシデザインの再考

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宣伝の仕方が悪いというのはよく耳にします。

 

それをどのようにしたら良いか、SEO対策やチラシデザインの書籍なども参考に、改めて広告戦略を考えることも必要です。

 

力を入れるべきは、人を惹きつけるHPです。

 

Web広告も日々進化しているので、どうすれば検索にうまくひっかかり人を呼び込む塾になるのか、日々向上心を持って学び、実行し続けるべきです。

 

 

学習塾を手放すのも1つの案

 

塾開業のニーズは高く、意外と売れる

 

やはり先述のとおり、開塾したい人は山ほどいます。

 

居ぬき案件なら特にそうです。こんな状況の塾だと売れない、、、と思っていても1週間足らずで買い手が殺到するのが塾業界です。

 

ホワイトボード、机椅子、本棚やプリンターなどが揃っていて生徒まで譲渡されれば高く売れることもよくあります。

 

高く買ったとしても一から始めるのとはケタ違いの価格なので売れる物件なのです。

 

 

廃業には手間やコストがかかる

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廃業なら教室内全てのものはただの廃品、膨大なお金をかけて引き取ってもらい、後始末を完全にするという精神疲労に襲われそうな作業があります。

 

それも廃業する作業ですから辛いものです。

 

物だけでなく、在籍していた生徒や一緒に働いてきた従業員に対しても廃業前後でその後をサポートしなければいけません。

 

居ぬきでの譲渡を含めたM&Aは、そういった心配事を一気に消し去るオススメの一手です。

 

 

まとめ

 

塾に生徒が集まらないのは必ずしも個人塾、小規模塾だからではなく塾業界全体に起きていることです。

 

しかしながら業績を伸ばす塾も多数あることから、塾業界の中で格差が広がっているとも言えるでしょう。

 

指導スタイルや集客の方法、他塾との差別化などについて今一度改めて考え直し、生徒が減る原因を探りましょう。

 

そうして見えてきたことから行動に移すことで経営改善の一歩が始まります。

 

どうしても気持ちが向かなかったり、行き詰まったりしたら、譲渡やM&Aも検討してみましょう。

 

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